『ダメ』と言わないで!おもちゃを投げる子供の正しいしつけ方

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親に怒られて泣く子供…正しいしつけ方はないものか…

「こら!!」

「いい加減にやめなさい!!」

 

そう言って我が子を叱りつけている親を見たことはありませんか?

 

他人事ならまだしも、いう事を聞かない我が子に無意識にもこういった言葉を投げかけている親は少なくないと思います

 

『言って止めさせようする親』

『何を言っても止めない子供』

 

あまりにも常習化してしまって見慣れたこの光景に、それが普通であるかのようにさえ思えてしまいます

 

ま、そういうものだよね

結局そうやって言い聞かせるしかないよね

 

と思考停止していませんでしょうか?

 

今回はそんな言う事を聞かずモノを投げ苛立つ子供への対処法についてお伝えいたします

 

目次

苛立つ子供に呆れる親

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先日うちでもこんなことがありました

 

1歳10ヶ月になる息子の米太郎が自宅でいつものように車のおもちゃで遊んでいたときのことです

 

それまで楽しそうに遊んでいたかと思ったのですが

 

ふと急に苛立ちながら遊んでいたおもちゃを手で力任せに払い除け、半ば泣きそうな声で叫びながらおもちゃを投げつけていました

 

私が、どうしたのかな…?と思うやいなや

 

嫁が息子に対して

 

「こら!おもちゃ投げないの!」

「壊れるでしょ!」

 

と言いながらおもちゃを拾い息子に手渡しました

 

が、

しかし息子の苛立ちは収まっておらず、渡してもらったおもちゃを受け取る前に手で払い除けたのです

 

「もう!」

「いるの!?いらないの!?どっち!!」

 

嫁が息子に喋れば喋るほど息子もどんどんエスカレートしていきます

 

ついにはわんわん泣き出してしまって、結果その日は散々な状況になりました

 

 

こういった場面はおそらくお子様をお持ちの家庭であれば、少なからず1度や2度は思い当たる節があるのではないかと思います

 

 

「子供のことだ、何言ってもムダだよ」

「そんな時期もあるよ、仕方ないって。」

「イライラ期だってママ友も言ってたし…」

 

 

そういって時が過ぎ、子供の成長をただ待っているだけになっていませんか?

 

手に負えないと呆れ、ほったらかしにしていませんか?

 

果たしてそれで良いのでしょうか?

 

おもちゃを投げる子供の心理

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イライラしておもちゃを投げつける子供の心理、本当に理解しているでしょうか?

 

 

先程の例で言うと

 

おもちゃを投げつける前までは楽しそうに遊んでいました

 

車を手で走らせてみたり、運転席に人や動物を乗せてみたり

 

思いつくままに行動し、無我夢中に自分の世界に入りきって楽しかったはずです

 

ですが、どこかのタイミングで急に苛立った

 

そしてその苛立って声を上げた時に親の私たちはその苛立ちに気づき子供の方へと注意を向けました

 

問題はこの投げつける前のこどもの行動にあります

 

この時子供は、自分のやっていることがうまく行かずどうして良いかわからずに投げるというやり方しか方法がわかっていませんでした

 

 

よくよく子供のやっていることに目を向けてみると

その時はトラックの荷台に別のおもちゃを乗せたがっていました

 

ですがその別のおもちゃは荷台の大きさよりも明らかに大きく、乗せたとしてもとても不安定な状態で乗る形になっていました

 

大人の私達からすれば明らかにひと目でわかるくらいの事ですが

 

子供の脳には大きさの概念がまだまだインプットされていません

 

頭の中で思い描いている事と目の前にある物の違いに気づけていないのです

 

これは大きいから荷台には乗せられない、乗せてもすぐ落ちてしまうといった、私達からすれば当たり前の事実ですら、未経験・未知の領域なのです

 

更には、まだ1歳児の体ですので、手の大きさが充分に足りていなかったりや指の自由度が思うようにいきません

 

「筋力」以前に「末端の神経の発達」が未熟な状態です

 

「頭ではわかっているけれども体が動かない」

 

そのような事は成熟した大人の私達ですら似たような事がありますよね?

 

実は子供の脳と体は大人のそれよりももっともっと複雑な状態なのです

 

 

ですからここに子供の心理の答えがあると言えるでしょう

 

 

ダメと言わない正しい対処のやり方

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じっくり観察する

ではダメと言わずにしつける何かいい方法があるのでしょうか?

 

その一つの方法は、「よく観察すること」です

 

見ている、視野に入っている、どこにいるか把握している程度ではなく

 

じっくりと観察するのです

 

手元、表情、声にならない声、興味の移り変わり、呼吸、目の動き

 

その子が何をどう考えているのか想像力を働かせて察知してあげるのです

 

しばらくそれをすると、段々何に苛立っているのかがわかるようになってきます

 

「でもそんな時間と余裕ない」

 

という方もおられるかもしれません

 

そんな方は何も1時間も2時間もする必要はなく10〜15分程度行うだけで結構だと思います

 

家事の時間を短縮し、子供を観察する時間を少しだけ増やしてみましょう

 

それだけでも次第に慣れてくれば子供のしたい事が見えてくるはずです

 

 

すぐに反応しない

観察している間にもおそらく子供が何かに苛立ち、おもちゃを投げる場面が現れるでしょう

 

しかし

 

それに対して敢えてすぐに反応しないことです

 

何か言いたくなる気持ちをグッと抑えて行方を見守りましょう

 

先程も述べたように子供は自分が物を投げた事すら意図していません

 

感情のおもむくままに手が動いてしまっただけ。

 

その感情的な子供に親が感情的に接してしまうと火に油を注ぐようなものです

 

子供は「自分でも何だか良くない事をしてしまった」という感覚は持っています

 

そこにさらに親の罵声というダブルパンチが来た日には、最悪な気分になってしまいます

 

まずは何も言わずに反応しない事

 

その後に次の項目に移りましょう

 

 

声色(こわいろ)をコントロールする

 

親の声色を子供は判断材料としてよく使います

 

声の大きさやトーンだけでその場の状況を判断してしまうほど敏感です

 

ではなぜ、それほどまでに敏感なのでしょうか

 

 

それは私たちが仮に言語の通じない国に行ったと考えれば理解がしやすいでしょう

 

異国で相手の言っている事が全く理解できない、言語のルールがわからない状態で唯一読み取れる事は、相手がどんな声色なのか、どんな表情なのかなどのごく限られた情報です

 

まだ言葉が発達しきっていない、ある意味で柔軟な子供の脳にはまだ充分な語彙が揃っていません

 

その代わりにどうにか察知しようと親やその時の『雰囲気』で判断します

 

何かものを言う際の親の声色が変わるだけで実はその『雰囲気』を察知しているのです

 

この部分を親はコントロールする必要があります

 

もちろん喋る言葉の内容も大事です、ですがそれは今は完全に子供に伝わっているわけでは無く、それよりもトーンや声の大きさを調節したほうがよっぽど良いでしょう

 

どちらかというと言葉の内容については喋る親の為に必要だといえます、こちらは次の項目で述べます

 

 

喋る言葉をポジティブにする

「ダメ!」

「やめなさい!」

「いい加減にしなさい」

 などと言った言葉はとてもポジティブだとは言えません

 

もちろん叱る時にポジティブな言葉はあまり使いません

 

ですが、叱ろうとするからそういった言葉が出てくるのであって、良くないことに対して叱りつけるその思考パターンが一つの問題なのです

 

子供が親にとって、してほしくないことをした時の親の感情は物事を親の視点から見ていることによって起こります

 

これは実はとても自己中心的な考えだといえます

 

その良くないことをしてしまった子供の心境は親の懐の外にあります

 

それは子供に寄り添う気持ちが不足している証。懐を大きくして、できるだけ客観視することを心がけ、掛ける言葉をポジティブにします

 

「やるな!」ではなく「やめよっか」

「いい加減にしろ」ではなく「一緒にやってみよう」

(立ってはいけない椅子などで)

「立たないの!」ではなく「椅子は座るものだからね」

 

こういった言葉をかけることで、言う自分自身をも落ち着かせます

 

言葉は感情に密接にリンクしていますので、かける言葉選びは自分自身の怒りをコントロールすることに大きな成果をもたらしてくれます

 

 

うまく出来なくてイライラしている子供に対して

 

「そんなに最初から上手くいくもんじゃないんだから」

 

と言う親も見たことがありますが、それはややネガティブな発想と言えるので

 

こういう時は

「上手くいかないときもあるよね、でも上手くいくためにどうすればいいか一緒に考えよう」

 

前向きに事を進めましょう

 

子供の気持ちを代弁してあげる

心の赴くままに行動した子供は、今自分がどんな気持ちなのか自分でもよくわかっていません

 

怒りなのか、悲しみなのか、憎しみなのか、出来ないから嫌なのか、出来ない自分が嫌なのか

 

親はしっかり子供の心境を観察してあげて、あなたは今こういう気持ちなのよと教えてあげてください

 

「出来なくてイライラしてるんだね」

「思い通りにならなかったから悲しいんだね」「悔しいね」

 

など気持ちを代弁することで子供に寄り添います

 

なんとなくでもその雰囲気を掴んだ子供は穏やかになり始めるか、聞くだけは聞いていて脳にはそのシーンがキチンと残っています

 

なぜならそれは感情が伴ったシーンだからです

 

人は感情が高ぶった時に起こったことは記憶に鮮明に焼き付きやすく、長い間忘れないように設計されています

 

その時にかけてもらった親のポジティブで優しく思いやりのある言葉は後に子供の人格を作る上での一つとなるでしょう

 

参考にした記憶に関するオススメの本

 

 

「一緒にやってみよう」と寄り添う

先程のポジティブな言葉をかけることに加えて、子供と一緒の目線になることを心がけてみましょう

 

「一緒にやってみようね」

「じゃあお母さん(お父さん)もやってみようかな」

 

親の手助けが一番ですが手伝いすぎないように

 

あくまでも子供のペースが一番です

 

一緒にやるときも親が出来すぎてしまっては子供は面白くないのです

 

それともう一つ

 

子供の性格によりけりですが特に男の子をもつ親の場合は

 

端からやり方を1から10までやってみせるのは絶対NGです!

 

これは1番やるべきではないことで、親はあくまで子供の背中をそっと押してあげる程度の補助に回る事

 

自分がやれたんだ!という感覚を壊さないようにデリケートに接してあげてください

 

自信をつけさせる励ましの言葉をかける

「〇〇ならできる!」

「やれるよ!」「大丈夫だよ!」

 

といった言葉は、今すぐには理解できないかもしれませんが、後々にこういった何か困難にぶち当たった時の魔法の言葉として記憶から蘇ってきます

 

ゆえに親から信じられているという強い肯定感がつきます

 

そしてそういったポジティブワードを言うことによって、親の私達も子供を応援したくなるようになります

 

言葉のパワーを借りて子供にも親にも前向きな方法を見出すような歩みをしていきましょう

 

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

 

子供は一日一日成長をし続けています

 

いま目の前に起こっていることも数年後には懐かしい記憶となります

 

この瞬間はこの瞬間しかないのだと言い聞かせ

 

懐の広い親の姿を見せてあげるように心がけましょう

 

実は子供もその姿をしっかりと見ているものです

 

そして

 

おもちゃを投げてしまう子供をどうこう言うのではなく

子供にどうこう言う自分のものの見方を転換することで家族の生活を明るいものに変えていきましょう

 

 

以上、「『ダメ』と言わないで!おもちゃを投げる子供の正しいしつけ方」でした!

 

最後までご覧いただきありがとうございました

 

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