バナナは食べ過ぎると危険?果物だから大丈夫?
今うちの米太郎は2歳になろうとしています
ですが、1歳の半ばを過ぎたあたりからある種のバナナ中毒とも言えてしまうほどバナナが好きでいつも欲しがります
「まあバナナは果物だし、お菓子を与えてるわけじゃないから食べたいだけ食べても問題ないか…」
でもその考え実はかなり危険なんです!
ではどういうことなのでしょうか?
今回はそのバナナの危険性と正しい知識を知り、1歳・2歳の子供にバナナはいくつ与えてもいいものなのかを見ていきたいと思います
子供に大人気!おやつの定番バナナ
子供に大人気のバナナ
世の中のほとんどの子供はバナナが好きなのではないでしょうか
そのぐらいおやつの時間には必ずと言っていいほど定番の果物となっています
甘みがあって、柔らかく、食べやすいことも人気の理由でしょう
ですがこのバナナ、子供に与える際に注意しておかなければならない点があります
まずはバナナの基本的な情報から注意点を洗い出してみましょう
バナナの栄養素
バナナの1本あたりの栄養素はどのくらいあるのでしょうか
表にしたものがありますのでそちらを見てみましょう
画像:カロリーSlimsより
と、このようになっています
これだけ見るとたくさんの栄養素がバナナには含まれ、特にビタミンB6やモリブデンの含有量が多いことがわかります
ですが、1日に必要な量がどれだけ含まれているかがわかりにくい…
ですので、次に1日の摂取栄養素の目安を見てみましょう
一日の目安
では、1日の必要な栄養素はどれくらいなのか?
そしてバナナの1日の目安は何本くらいがちょうどいいのでしょうか?
先程バナナ1本あたりの栄養素をご覧いただきましたが、今度は1・2歳児の一日に必要な栄養素を見てみましょう
厚生労働省によると1〜2歳児の一日に最適な栄養素は次のようになるそうです
画像:「スクスクのっぽくん」より
これを見る限りではバナナを1日に数本与えただけでは基準値を越えることはなく、栄養素的には問題なさそうです
目次
注目すべきは『糖分』の危険性
しかし、注目しておきたいのはバナナに含まれる『糖分』です
バナナはその甘さからもわかるように多くの糖分を含んでいます
その量は1本(100g)あたり21.4gあるとも言われています
これは1日に摂取すべき砂糖の量10g*1を大幅に超えていますし
こちらの計算方法で算出すると1〜2歳児に与えるべき1日の糖質摂取量の上限は135gと言う計算になります
これでも単純計算バナナのみ与えた場合で1日6〜7本で糖質過多になってしまいますし、
日常生活ではこの他に1日3食+おやつの時間を設けていたとするとこの量では完全にオーバーしてしまいます
もちろん果物ですので、精製された砂糖とは部類が違いますが、糖類を過剰に摂取することはその後の生活習慣病に影響があるばかりか、3歳児の段階で高脂肪・糖分過多の子供はその後の幼児期・児童期において知能指数(IQ)が低い傾向にあるという発表もあるそうです*2
つまりバナナの過剰摂取は
- 味覚障害に繋がる可能性
- 生活習慣病の影響
- IQを低下させる可能性
を秘めていることが伺えます
そうまでして糖分(バナナ)をたくさん摂取させる必要性はないでしょう
この段階でバナナのみ与えた場合で1日にトータル6〜7本与えると糖質過多で危険なことがわかります
計算によってバナナの1日に最適な量を割り出す
先程の限度数は6〜7本と出ましたが、これはバナナのみを与えた場合での本数です
ですから実生活でバナナのみ与えることは考えられないことを踏まえると実際にはどのくらいの量なら大丈夫なのでしょうか?
先程出てきた「1・2歳児の1日に必要な栄養素」から1日3食、1000カロリー与えるとして計算してみたいと思います
まずは主食であるごはんです
私たち大人が1食あたり食べるごはんの量が160gだと言われています
とすると3食で480gとなります
1・2歳児の子供の必要なカロリーから計算すると、約半分の量が必要となることから、ごはんは240gあれば良いこととなります
ここにごはんの160gあたりの栄養素が載っており、これによるとごはん160gあたりの炭水化物は59.36gだそうです
ごはんの糖質は炭水化物ー食物繊維で計算できますので(ごはんの食物繊維量は0.48g)
160gあたりの糖質はおおよそ59gとなります
ですのでごはん240gの時の糖質は計算によると88.5gということになります
さて、子供の1日の糖質限度が135gだということは先程述べました
ですのでここから88.5gを引いて46.5gになります
この時点でバナナは1日2本程度が限度となりそうですが
これに主菜・副菜・汁物が入ることになりますので、当然この数字ではより本質的な結果にはなりません
ですので、実際に1〜2歳児が食べる献立3食分を
こちらのブログからお借りし、考えられる糖質をできるだけリアルに割り出し、その上で1日に与えていいバナナの量を調べてみたいと思います
(献立の実際の写真が見たい方は上記のブログをご覧ください)
1食目
・白ごはん(80gとした時、糖質約30g)
・サバのミリン干し(糖質0.5g)
・カボチャ塩煮(糖質約20g)
・ほうれん草と豆腐入りの卵焼き(糖質約2g)
・ブロッコリーと豆類のマヨ胡麻和え(糖質約1g)
・油揚げと大根のお味噌汁(糖質約3g)
1食目推定糖質56.5g
2食目
・手作りパン(食パンであれば1/6切れ60gで糖質26.8g)
・れんこんとごぼうの金平(糖質5g程度)
・ワカメと豆腐入りの卵焼き(糖質1g程度)
・鶏肉と人参、インゲンのロールハム(糖質0.5g)
・ブロッコリーと豆類の黒ゴマ和え(糖質1g程度)
・お魚ソーセージ入りのスープ(糖質推定6g)
・リンゴ(糖質9g)
2食目推定糖質49.3g
3食目
・白ごはん(80gとした時、糖質約30g)
・葉物野菜とタラの炒め物(糖質ほぼ無し)
・餃子の皮のチーズパリパリ焼き(糖質推定8g)
・カボチャの塩煮(糖質約20g)
・枝豆(糖質0.3g)
・ジャガイモのお味噌汁(糖質推定6g)
3食目推定糖質64.3g
一日の推定糖質170.1g
という結果となりました
これは計算で出した135gをオーバーした数字となっています
ですから、これにさらに糖質約21gのバナナを与えるとなると確実に糖質過多になってしまうこととなります
もちろん先程のメニューを子供が残さずすべて食べてくれるとは限らないので、これに多少の変動はありそうですが、大きく見積もってもー50g前後だとしても約120g。
バナナ1本21gを与えるとすると141gを上回り、これでも糖質過多になってしまいます
結果
1日3食バランス良く食事を与えている1〜2歳児ならばバナナ1本でも糖質過多になってしまう
1日に1/2本が限度と思えばいいでしょう
今回糖質を調べるにあたりこちらに大変お世話になりました、ありがとうございます
それでも子供が欲しがる場合
一日に必要な量はわかったのですが、子供が欲しがって駄々をこねる…とお困りの方もいらっしゃるかと思います
僕の家でも大変でした
バナナが視界に入ってしまうだけで、「バナナ」「バナナ」とバナナコールが始まり、与えずにいると声が大きくなってきたり、終いには泣き出してしまいます
これには親の僕もたまらず少しなら…と与えますが、今度は「もっともっと」コールが始まり、キリがありませんでした
もちろん端からバナナを買うことをやめれば良いのですが、もともと買ってきておいたものだったり、最悪ご飯を食べてくれない時の切り札として買っておいてありました
ですから、無くしてしまうことは難しかったのです
そこで考えた案が、「細かく刻んであげる」ということです
細かく刻んであげることで、視覚的にいっぱい食べたという感覚にさせ、実際の量を減らしました
1・2歳児の子供は自分が食べた食べ物を「飲み込んだ時に食べた」という感覚を感じるよりは「口に含んだ瞬間に食べた」という感覚が強いようです
ですので、たくさんの量を「口に含ませてあげる」ことで、満足感を演出しました
もし、お子様が駄々をこねてしまった時に実践してみてはいかがでしょう
バナナの旬は?
1年中見かけるバナナですが、旬はあるのでしょうか?
と、その前に、バナナは基本的にフィリピンやエクアドルなど海外からの輸入品です
ですから日本では沖縄などで夏の期間に収穫されるという事はあっても、元々日本ではバナナの栽培はありません
つまり日本人である私たちはそもそもバナナを摂取して生きてきた人種ではないわけです
東洋医学ではバナナは体を冷やす果物であると言われているように、温かい気候の国の方がその地で取れたバナナを食べる分には自然であるといえますが、日本人的には(特に東北などの寒い地方では)1年中食べられる環境は異常であるとも言えます
人間、本来その地その地で旬にとれる野菜・果物を摂取するのが自然です
ですのでバナナの旬は一応夏時期ということにはなりますが、冬の寒い時期に摂取するのは考えたほうが良いかもしれません
バナナのオーガニックはある?
バナナにオーガニックはあるのでしょうか?
先程述べたように基本的にはバナナは海外からの輸入です
ですので輸入の際に熟成が進んでしまわないように特殊な薬剤をまいているとの事です
一応オーガニックのバナナはあるみたいなので、そちらは記事の最後に載せておきます
ですが、いくらオーガニックで育てたといえども、輸入の際にバナナの表面には伝染病を死滅させる薬剤などな付着しているようです
「自然療法の世界〜健康、美容、長寿を全て入手する法則」から引用すると
燻蒸に使用したと思われる農薬の残留が検出された報告があります。
燻蒸剤は、保管や輸送中の害虫防除のために散布されますが、
輸入果物のほとんどに使用されていて、燻蒸剤の分解物出ある臭素が検出されています。
これらは奇形を起こすと疑われ、妊娠率の低下が報告されています。
〜(中略)〜
最近よく出回っているのがフィリピン産のもので、全体の八割を占めています。
しかし安全という点から見ると、ベノミルなどの殺菌剤やTBZ、イマザリルなどの防カビ剤を使っているフィリピン産よりも
防腐剤にミョウバンを使っている台湾産の方が安全なのでお勧めです。
とのことです
ですので、完全に安全とはいい難いのと、食べる前には表面を洗い、先端を切り落とすことをオススメします
バナナの適切な保存方法
ご自宅でバナナを保管する際にはどんなことに気をつけなければならないのでしょうか
実はバナナにはいくつか適切な保存方法があります
バナナは常温保存で
バナナは常温で保存したほうが良いそうです
尚、風通しの良いところのほうが状態がいいらしく、3〜7日は保存が効きます
冷蔵庫保存でも可能ですが、もともと熱帯の果物であるため、冷蔵庫などで保存すると低音障害によって全体が黒ずんでしまいます
アーチ型のほうを上に向ける
バナナの保存にはアーチ型の方を上に向ける方がいいそうです
これは地面の接地面が小さくなるため、底面の痛みが少なくなると言うメリットがあるそうです
バナナスタンドに吊るしておく
見た目的にも良いバナナスタンドは、通常直置きで置いておく方法に比べ底面に触れている部分がなくなるため、負荷がかからず痛みが抑えられます
房から切り離し1本1本にする
バナナはそのものからエチレンガスという熟させるためのガスを発しています
1本1本切り離すことでつながっている状態よりもそのガスの影響が少なくなると言われています
冷蔵庫保管の場合は新聞紙に包んで
もし冷蔵庫で保管する場合は新聞紙などで包むことで空気酸化を抑えられるほか、冷蔵庫から出る直接的な冷気も防げます
ポリ袋に包んで野菜室に
1本1本をポリ袋に包んだあと、全部をまとめてラップやポリ袋でまとめます
それを野菜室に入れておくと1ヶ月たっても食べられる状態だったという話もあります
長期保存をしたい方にはオススメかもしれません
携帯に便利なバナナケース
とはいえども外に出かける際に持っていきたいケースも考えられます
そこで必須なのがバナナケースです
これに入れておくと、潰れたりする心配は無く、食べかけでもそのまま入れてしまえばまた食べたい時に取り出せて便利です
1つ常備しておけば重宝しますよ
まとめ
いかがでしたでしょうか?
バナナには多くの栄養素が含まれ、大変体にいい果物ですが、
「果物だし、栄養価も高いから、あげちゃってもいいか」
なんていう考えで欲しがるままにあげてしまっては糖分過多になってしまいます
一日に最適な量を守って子供の体を考えた適切な量を与えるようにしましょう
今回のまとめとすると…
- バナナは元々南国の果物であり、日本で1年中食べれること自体異常なことである
- 糖分過多になってしまうとIQ低下などの様々な障害の危険性がある
- 1日3食キチンと食べている子供ならバナナを与える必要性は無い
- 1〜2歳児には与えても1日1/2個(半分)が限度
となります
甘くて美味しいバナナですが、正しい知識をもち必要な量を守って摂取するように親の私たちが注意しましょう
以上、「1歳・2歳の子供にバナナは1日何本まで与えてもいい?バナナの危険性」でした
最後までご覧いただきありがとうございました
オーガニックバナナ
こちらは燻蒸処理がされていないとのことなので、比較的安心なバナナです